ホンダアクティHH3とホンダビートPP1は、同じエンジン(E07A)、同じ駆動方式(MR)という共通点を持ちます。そこで、ビートのシフトリンケージをアクティに移植できないかと考えました。ビートのシフトレバーの方がショートストロークかつ高フィーリングになっているはずです。
取り付け可能か?
このような発想を持った私は、とりあえずヤフオクでアクティとビートのシフトリンケージの相違点を調査することにしました。すると、大まかな動作機構は同じでしたが、ビートの方がしっかりしてそうな感じです。レバーの支点が球体になっています。レバー比も違うようで、ビートの方がショートストロークです。
しかし、固定穴の数が、アクティ3つに対してビートは4つでした。ミッションに繋がる2本のワイヤーは、どうも左右逆っぽいです。
まあでも、なんか行けそうな気がしたので、改造するつもりでビートのシフトレバーAssyの中古をオークションで買いました。玉数の多いクルマですから安く買えました。
元々のシフトレバーはこれです。

購入したシフトレバーの写真は撮り忘れました。この写真は、レバーを外したビートシフトリンケージです。

さて、これをアクティに取り付けるため、土台(ステー)を自作することにしました。アクティのシフトリンケージの台の寸法を元に、適当な鉄板を切って曲げて製作しました。
シフトリンケージの改造(破壊?)
そして、ビートのシフトリンケージを土台から分離します。

そして、自作したステーに溶接しました。ちなみに、アクティとビートでは、シフトリンケージの向きが180度違いますから、半回転させて取り付けました。

学校の施設を大いに活用、友人らの協力を得て、ついに完成。
レバー等を取り付けます。

車両へ取り付ける
そして、早速クルマに取り付けました。ところが…

位置がズレてしまいました。ちなみにこの時、ブッシュを外して限界まで中心にずらしてあります。

当然シフトブーツカバーが付けられませんが、当分これで走っていました。なお、超ショートストロークになりました。ちなみに、買ったビートのシフトレバーは、短くカットされていたようで、ちょっとショートすぎます。
しかしながら当初の目的は達成できました。
位置の修正
このままではあまりにも不格好なので、シフトレバーの固定穴を新たに開けてレバーがセンタになるようにしました。

シフトノブの製作と延長
シフトレバーの位置はセンターになりましたが、レバーが短くカットされているので、シフトブーツが入りません。短すぎてシフトチェンジが重いです。また、シフトレバーAssyについてきたビート純正シフトノブもあまり綺麗じゃないので、シフトノブの自作とレバーの延長をすることにしました。
黒い樹脂を手に入れたので、旋盤で削ってシフトノブを作ります。

ついでにシフトレバーを延長する奴も削り出しました。完成したものが下の写真です。
もっとツルツルになる予定でしたが、僕の技術ではこれが限界です。

この延長する奴は、その辺にあったアルミ5000系で作ったので、案の定ネジ山が死にました。あと、長すぎました。
なので鉄で作り直しました。

これらをシフトレバーに付けた図が、次の写真です。純正のシフトブーツも付きました。これだと、シフトノブが替わってるだけで、シフトリンケージがビートの物だとは誰も気付かないでしょうw
肝心のシフトフィーリングですが、レバーを延長したことで中々良い感じになりました。

ちなみにシフトパターンをレバーの近くに書いておかないと車検に通りません。
レバーのガタ対策
アクティ、ビートに共通して、シフトレバーの横方向にガタが発生しがちです。これは、シフトワイヤーとレバーをリンクするピロボールみたいな奴のカラーが劣化してどっかに行くからです。
交換したシフトリンケージでもガタがあったので、ジュラコンでカラーを作りました。
外径10mm 内径8mm 長さ適当です。

そしてシフトリンケージに取り付け、解決しました。

まとめ
結構無理やりでしたが、シフトフィーリングの向上ができました。面白そうなのでやり始めましたが、割と面倒です。オススメしません。