屋根裏TVアンテナで遠距離受信に挑戦

家を買ったがテレビが見れない問題があった

元々この家はケーブルテレビ(以下CATV)だった。現在は解約されている。
ワンチャン、地上波だけ信号が来てるんじゃないかと思ったが完全に無信号だった。
同軸ケーブルを辿ったら外でブツ切りされていた。

再度CATVを契約するのが一番手っ取り早いが、この先ずっと月1000円弱掛かる。1年で1.2万円を超える。
それならアンテナを設置したほうがトータルで安い。なにより設置工事が面白そうだ。

受信できるのか?

近所を散策すると屋根上に20素子ぐらいのアンテナを設置している家が何件かあるが、
アンテナの無い家のほうが多い気がする。CATVなのか、観てないのか。
アンテナは愛知の瀬戸デジタルタワーを向いている家庭が多い。
当地からは100km近く離れているが、受信できるのだろうか。
津や伊勢にも送信所があるが、三重のローカル局とNHKだけなので広域の愛知の局を観れた方がいい。
瀬戸デジタルタワーの各局の出力は3kWだがテレビ愛知だけ1kWと低い。
せっかくなのでテレビ愛知を受信したい。

テレビ愛知の放送エリア。当地の三重はエリア外

アンテナは地上から高ければ高いほど良いとされる。
幸い我が家には木造2階建ての離れがある(※1)。離れの屋根上にアンテナを取り付けたらほぼ確実だろう。
しかし、屋根上に設置する作業は危険だし見た目もスマートではない。
近所に障害物もない。
ということで離れの屋根裏への設置を検討した。

※1 平屋の母家と2階建ての離れが隣同士にあり、テレビ信号は共有している

アンテナ選定と配線検討

まずUHFアンテナについて調査した。
テレビアンテナというと魚の骨のような八木アンテナを思い浮かべるが、
今は平面アンテナという薄い箱型の姿が主流になっているようだ。
ただし性能は八木アンテナに及ばない様だ。

20素子八木アンテナ DXアンテナ製UA20
八木アンテナ(DXアンテナ製UA20)
平面アンテナ DXアンテナ製UAH201
平面アンテナ(DXアンテナ製UAH201)


今回は屋根裏受信を狙うので素子数の多い八木アンテナにしたい。
でも素子数が多いほどサイズが長くなるので屋根裏に置くのは難しくなる。
そこで、20素子のパラスタックアンテナを選んだ。

20素子パラスタックアンテナ DXアンテナ製UAX20
20素子パラスタックアンテナ(DXアンテナ製UAX20)

パラスタックアンテナとは導波器が2段になっていて同じ20素子でも感度が高い。
これでも長さが1.8mある。設置できるのか?
ローチャンネルモデルとオールチャンネルモデルで悩んだが、オールチャンネルモデルにした(のちに変更することにある)。

長距離受信なのでブースターも必要だ。将来的にはFMアンテナも設置したいのでFMも対応する製品にしたいが、FM対応はあまり製品が無いし高価だ。アナログVHF時代なら沢山あっただろうか。
ヤフオクに数点出ていたので落札した。
サン電子社製 CBUF-38DSB
FMからCSまで対応している。

ブースター CBUF-38DSB

その他、同軸ケーブルや分配器、F接栓等を手配した。太さは5Cのケーブルにした。
離れは平成中期の家なので既設の同軸やアンテナ端子があるのでそのまま活用する。
母家に送る必要があるが、CATV時代の母屋→離れの同軸があるので活用する。
離れの分配器だけ分配数の多いものに更新する必要がある。

4分配器 DXアンテナ製D4S
購入した4分配器。DXアンテナ製D4S

母家にも既設の同軸ケーブルがあるが、昭和の家なので壁にアンテナ端子が無く、同軸ケーブルが壁を這っていたり屋根裏に行ったり、分配器に至っては室内の鴨居に設置されてたりして見た目が良くない。

母家の古い分配器
母家の分配器……40年以上前の物だろうか?鴨居に付いている。

なので部屋から見えない様に屋根裏から受像機の裏まで配線することにする。
とりあえず受像機は1台だけなので分配器は無しとする。

家のテレビ受信設備。ケーブルテレビをアンテナ受信に変更する。
配線図 上が現在、下が今回予定するもの

元々は母家にCATVが来て、母家内と離れに2分配→それぞれで3分配されている。
今回は離れにアンテナを置くので、離れ内で4分配し、そのうち1つを母家に送る計画だ。

作業編

アンテナ設置

屋根裏は梁の間隔が広くて移動が難しいので、杉の足場板を持ち込んだ。

アンテナを組み立ててから屋根裏に持ち込む。
組み立て自体は簡単だ。蝶ネジなので工具も不要。

UAX20の梱包段ボール
アンテナの段ボール。でかい
部屋の中で組み立てたアンテナ
組み立て後のアンテナ。部屋の中だとでかい

屋根裏の配置は、柱や天井の吊り木があるので自由度が低い。
切妻屋根なので真ん中が広い。アンテナは棟木に吊るすことにした。
残置物にあった塩ビ管で吊るした。

屋根裏に設置した様子
屋根裏に設置したアンテナ

ブースター設置

ブースターは当初アンテナと一緒に屋根裏に置こうと思っていたが、夏場屋根裏は60℃に達する。
かわいそうなので室内に置くことにした。
屋根裏への点検口(ベニヤ板だが)があるクローゼットの壁に取り付けた。
プラボックス(PTM8-353NL 日東工業 通信用プラボックス)も買った。中古ブースターより高かった。

クローゼット内の壁に設置したブースター
ブースターを設置した様子

電源は近くのコンセントから渡した。壁の中にVVFを配線する。盤のコンセントは手持ちの3口を使ったがどう考えても1口でいい。

余談、このプラボックスは通販で買ったのだが、配送業者から「トラブルで黒酢まみれになっちゃったので新しく手配します、匂いが強烈で・・・」と電話が掛かってきたww
黒酢まみれのプラボックス貰えば良かったなぁ

確認編

アンテナとブースターを同軸ケーブルでつなぎ、受像機を繋ぎ、ブースタの電源を入れた。
アンテナレベル確認画面を見ながらアンテナ角度を微調整する。テレビ愛知はブロックノイズにまみれながらも写っている。

テレビでアンテナレベルを確認している。レベルは30前後
アンテナレベル確認。信号弱い。

アンテナの先にある断熱材のアルミフィルムを撤去したらかなり改善した。レベルはギリギリだが受信できるようになった。
遠距離受信なので電波はやや下方向から来ると思う。地球は丸いから。
そう思って上下の角度を変えてみたが、あまりレベルは変わらなかった。
角度がズレない様に荷紐で縛って設置完了とした。荷紐がどれくらい持つのかは知らない。

同軸ケーブル配線編

屋根裏から既設の同軸ケーブルに接続する。離れの分配器は1Fの天井裏にある。どこから配線しようか悩んだが、屋根裏から真下に抜けるルートを発見した。同軸ケーブルに重りを取り付け、なんとか配線できた。

分配器を交換するのだが購入したのはF端子、既設はねじ止め式だった。脚立の上で5本の同軸にF接栓を取り付けた・・・結構大変だった。

3分配器を4分配器に更新した
離れの分配器を更新した

離れと母屋の間は既設の同軸ケーブルを使用した。

母家内の同軸ケーブルや分配器は撤去し、新たに同軸を屋根裏から配線した。土壁なので室内は露出配線になるのだが、ここだけ4Cの同軸にして柱の裏など見えにくい所に配線した。(他は5C)
どうしても見える床部分は床と同じ色に塗った。

固定した同軸ケーブルと中継コネクタ
母家室内の配線。天井から降ろした5Cケーブルを中継コネクタで4Cケーブルに変更。ここは押入れの天袋なので普段見えない。

天袋の下に床の間があり、そこに受像機を設置している。

固定した同軸ケーブル
母家室内の配線。天袋を貫通して降ろしてきた。4Cのグレーにした。柱の裏に固定。
塗ったケーブル
母家室内の配線、床部。ケーブルを茶色に塗った。色があってない。

最終確認編

今の受像機に接続し、全チャンネルスキャンした。
結果は下記だ

確認日:2026年2月11日 AM9:00 雨

物理CH局名信号強度
(推奨30~65)
信号品質
(推奨43以上)
備考
13NHK Eテレ1名古屋3445良好
14メ~テレ3237ブロック多
15東海テレビ2930ブロック多
16不明3030復調不可
17中京テレビ13133ブロック多
18CBCテレビ4056良好
19中京テレビ13856良好
20NHK総合1名古屋3955良好
21東海テレビ4162良好
22メ~テレ3956良好
23テレビ愛知13039信号弱いが視聴OK
24-26信号なし
27三重テレビ16481良好
28NHK総合1津6882信号強度高すぎ、視聴OK
29-43信号なし
44NHK Eテレ1名古屋5477良好
45-62信号なし

愛知の放送を網羅できた。送信所の方向が違うものの近所の津送信所の局は強力に受信できている。
これで我が家でも地上波放送を観られるようになった。目的達成だ。

ギリギリ受信

27chや28ch、44chは受信強度が高いので、ローチャンネルモデルのアンテナのほうが良かったかもしれない。

次はFMアンテナを取り付けよう。

アンテナ交換をした

アンテナを設置したのは2月だ。
3月、4月になるとTVAの受信状況が悪くなってきた。
気温が高くなり伊勢湾のフェージングが悪化したためか?

そこでローチャンネルモデルのULX20に交換してみた。
ULX20では利得の山が23ch付近になるので、23chにあるTVAの受信改善を期待できる。

オールチャンネルモデル UAX20 23ch付近:12dB
ローチャンネルモデル ULX20 23ch付近:14dB

2dB上がる。

利得が低下してしまうハイチャンネルは、当地では信号強度の高い44ch NHKだけなので問題無い。

UAX20の特性グラフ 引用元:https://dxantenna-product.dga.jp/detail.html?id=2283
ULX20の特性グラフ 引用元:https://dxantenna-product.dga.jp/detail.html?id=2297

交換作業

楽天で買ってきましたULX20

UAX20より高かったです

ULX20の段ボール

組み立てはUAX20と全く同じ

だいたい半分で2分割されている

UAX20より各エレメントが少しずつ長い。
反射器は同じだった。

組み立てたULX20
重ねてみた。わかりにくいが下がULX20。エレメントが若干長い

交換後の信号比較は下記だ。

確認日:2026年4月10日 PM10:00 曇り

UAX20ULX20
物理CH局名信号強度(推奨30~65)信号品質(推奨43以上)信号強度(推奨30~65)信号品質(推奨43以上)備考
13NHK Eテレ1名古屋37514055良好
14メ~テレ37483749良好
15東海テレビ34423340良好
16CBCテレビ32313851UAX20では受信できなかった
伊勢中継局かな?
17中京テレビ134433647良好
18CBCテレビ42604670良好
19中京テレビ140584465良好
20NHK総合1名古屋42584466良好
21東海テレビ43624773良好
22メ~テレ41584466良好
23テレビ愛知132413649“弱い”から”良好”に改善
24-26信号なし
27三重テレビ162826583良好
28NHK総合1津67826680良好
29-43信号なし
44NHK Eテレ1名古屋53775479良好
45-62信号なし

目論見通りTVAのアンテナレベルが向上した。

しばらく観察してみよう

購入した材料